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滋味美動<第4話>―記事をUPしました!

生命力は、流れて出ていくだけではありません。

逆に、「満ちたものから注がれる」こともあります。

ここでいう生命力とは、単に身体が元気になるという意味だけではありません。美味しいものを食べて「また頑張ろう」と思えたり、心地よい場所で過ごすことで張り詰めていた気持ちがほどけたり、温泉に入り、景色を眺め、人の温かさに触れることで、いつの間にか心まで軽くなり、「もう少し生きてみよう、動いてみよう」と思えるような、人が本来持っている活力のようなものです。

人も自然も、生命力の少ない人やモノに、そっと力を吹き込むことができるのです。

そう考えると、私たちが普段何気なく受けている「おもてなし」も、実は人から人へ生命力を渡す行為の一つなのではないかと思えてきます。

美味しい料理を食べて元気になる。

心地よい宿に泊まって、疲れが抜ける。

温泉に入り、景色を眺め、そこで働く人たちの姿に触れて、なぜか心まで軽くなる。

そこには、単なる「サービス」だけでは説明できない何かがあります。

では、その「何か」とはいったい何なのでしょうか。

長年、サービス業に携わってきた私自身も、これまで「おもてなし」という言葉を当たり前のように使いながら、その意味を深く考えてきたわけではありませんでした。

だから今回は、改めて「おもてなしとは何なのか」というところから考えてみることにしました。

そして、実際にさまざまな食事処や宿泊施設を訪ねてみると、そこには、言葉では説明しきれない、それぞれの店や宿が持つ「生命力」の違いが見えてきたのです。

今回お届けする「滋味美動」第4話の舞台は、東京・日野市にある高幡餃子の老舗味の丸嘉、福島県の二岐温泉旅館ふじや、東山温泉の庄助の宿瀧の湯、岳温泉の陽日の郷あづま館です。

滋味美動<第4話>
高幡餃子の老舗味の丸嘉さんを起点に“おもてなし”の本質を書いてみようと思います。