個人の通院間隔を確保するための会員制
これは私の修行時代の話です。
私は腕を磨くために繁盛店で働いていましたが、一つだけ疑問に感じたことがありました。
それは、真剣に通いたいと思うお客様が思うように予約が取れず、次回の来院までに時間が空いてしまうという状況です。そしてその弊害として、お客様の改善が遅れていくのでした。
お客様の時間確保の意識と施術院の受け入れ体制がうまく合えば、回復への努力が実を結ぶのですが、残念ながら、当時の施術院は 空きがあればすぐに新規のお客様をいれて早い者勝ちでスケジュールを埋めてしまう経営手法。 ただの従業員にはどうすることもできませんでした。
そういった場面に出会うたび、施術させていただく意義は、一時的に痛みが緩和することではなく、なんともない状態がずっと続くようになることじゃないのか?という思いがわくようになりました。
後にプレイズを開院するにあたり、このジレンマを解消し、真剣に通うお客様に応え、通院間隔が確保できる環境を整えたいなど、必要な方針を探った結果、行き着いたのが定員制(=会員制)でした。
2005年の開業から会員制を採用していますが、定員になれば、新規のお客様を締め切る、提示した通院ペースに了解をいただけなくて、 通院をお断りするスタンスにより、「たかが整体業者のくせにナマイキだ」「えらそうに」などと、陰口を叩かれることもありました。
しかし、そのように言われても、私たちは真剣に「自分の身体を良くしたい!」と心から願い頑張る方だけの手助けをさせていただきました。
おかげさまで、お店に雇われて修行していた頃と比べるとお客様の全施療回数をグッと減らすことができ、多くの方々に喜んでいただけました。
ただ現在では、腰なら腰痛だけ、肩なら肩こりだけといった、悪い症状が1つか2つのみの来院は現在ほとんどありません。
むしろ、筋肉の痛みばかりではなく、自律神経失調が絡み、10年20年かけてゆっくりと症状が悪化し、固定してしまった箇所が、最低でも5、6箇所あるような 複雑なタイプのお客様が来院されています。